バドミントン成長の法則

脳をだませ、行動を変えろ。

「5秒ルール」と「気づく力」が、あなたのバドミントンを根底から変える

1. なぜ「明日やろう」はやってこないのか?

「練習しよう」「返信しよう」と心に決めたのに、次の瞬間には「やっぱりやめておこう」とブレーキをかけてしまう。このオンライン教室は、そんな誰もが経験する「先延ばし」の正体を暴くことから始まりました。

これはあなたの意志が弱いからではありません。私たちの脳に組み込まれた「現状維持システム」という強力な本能が働いているだけなのです。脳は、新しいことや未知の状況を「危険」とみなし、私たちを安全な現状にとどまらせようとします。

現状維持バイアスと行動の壁 STOP! 行動の壁 🤔
脳は変化を嫌い、あなたを行動から遠ざけようとします。

2. 人生を変える「5秒ルール」の実践法

脳の強力なブレーキをハックする方法、それがメル・ロビンス氏が提唱する「5秒ルール」です。「やりたい」と感じた瞬間から、脳が言い訳を考え出すまでのわずか5秒間。この“ゴールデンタイム”に行動を起こすための超強力なメソッドです。

5秒ルール 5 GO!
「5, 4, 3, 2, 1, GO!」で言い訳の前にロケットスタート!

コーチの解説

54321 ゴー。カウントダウンを行いましょう。例えば朝起きます。眠いな、54321って言って起きる。…言い訳を始める感情の働きを強制的に中断させ、(理性を)目覚めさせるスイッチです。

大切なのは、自分を責めないこと。行動できないのは脳の仕組みです。このルールを使って脳をハックし、「ウェアに着替えるだけ」といった小さな一歩から始めましょう。

3. 「悪い点に気づく力」の意外な価値

「細かい指摘は空気を悪くする」と思っていませんか?しかしコーチは、「悪い面に気づく力」と「良い面に気づける力」は、同じ観察力から生まれる表裏一体のものだと指摘します。

観察力は表裏一体 悪い点 良い点
同じ観察力で、悪い点にも良い点にも気づけるのです。

コーチの核心

片付いてないと気づかない人が、片付いたって気づけるわけがない。…悪いところに気づける自分を責める必要はなくて、良いところにも気づける力の裏返しです。沈黙の優しさは、時に冷たさになるんじゃないか。

ギスギスを恐れて沈黙する「偽の優しさ」は、無関心という冷たさに繋がります。悪い点も良い点も、気づいたことを勇気をもって言葉で伝え合うこと。それこそが、本当に成長できるチームを育むのです。

4. ルールの奴隷から脱却し、共同体を育む

議論はさらに深く、現代社会の病理へと進みます。コーチは社会学者・宮台真司氏の言葉を引用し、「ルールさえ守ればいい」という思考停止状態を「法の奴隷」と表現し、警鐘を鳴らしました。

私たちは、損得勘定や借り物の言葉、ルールだけに縛られていないでしょうか?かつて日本人が持っていた「ご先祖様に顔向けできない」という内なる倫理観。それは、見えない誰かとの関係性の中で自分を律する感覚でした。

コーチの問いかけ

見られているという感覚の喪失が倫理感を希薄にさせた。…大規模災害時に行政システムは麻痺します。その時最後に頼りになるのは地域社会、日頃の人間関係に他なりません。

ルールやシステムだけに依存するのではなく、日々の人間関係の中でこそ、私たちの人間性は育まれます。バドミントンという共同体もまた、お互いへの配慮や感謝といった、ルールブックにはない関係性の上に成り立っているのです。

5. 観察眼をコートで活かすビデオ分析

教室の後半は、具体的なビデオ分析へ。前半で培った「観察力」を、実際のプレーに活かしていきます。

引かない勇気、面の安定

コーチが繰り返し指摘したのは、「ラケットを引きすぎないこと」「インパクト時の面の安定性」です。特に追い込まれた場面でラケットを大きく引くと、打点が下がり、相手に時間を与えてしまいます。

コーチの技術指導

引いて打つから打点が下がって打てなくなっちゃった。…(上手い選手は)面の変化をなるべく抑えていくことで安定させています。

三流から脱却する動き

さらに、選手の動きを3つのレベルに分類しました。

  • 三流: 自分で処理するだけ、対応するだけの動き。
  • 二流: パートナーを動かしていく動き。
  • 一流: パートナーの配球を誘導する動き。

自分が動くことでパートナーの次の動きを予測させ、コンビネーションを生み出す「パートナーを活かす動き」が、戦術的な強さに繋がります。

6. あなたを成長させる5つの学び

今回の教室の重要なポイントを5つに凝縮しました。この学びを意識するだけで、あなたのバドミントンと日常は確実に変わります。

1. 5秒で動け、言い訳を断ち切れ

やりたいと思ったら5秒以内に最初の一歩を。脳が言い訳を作る前に動く習慣が、あなたを劇的に変えます。

2. 観察力を磨き、気づきを言葉に

悪い面に気づける力は、良い面にも気づける力の証。勇気を持って気づきを伝え合うことが、温かい共同体を育みます。

3. 「法の奴隷」になるな、自分の軸を持て

ルールや損得だけでなく、自分の中に倫理的な軸を持つことが人間的な深みを作り、いざという時の強さに繋がります。

4. ラケットを引かず、面を安定させよ

上達の鍵は、打点を落とさないこと。シンプルなスイングでインパクト時の面を安定させ、再現性を高めましょう。

5. パートナーを活かせ、二流以上を目指せ

自分の処理で完結する「三流」から脱却し、自分が動くことで連携を生み出す「二流」のプレーを目指しましょう。

7. 明日から始めるアクションリスト

学びを行動に変えてこそ、本当の変化が生まれます。今日からできる「小さな一歩」を踏み出してみましょう。