オープニング:今日もトオル節、絶好調!…と思いきや?
アキコ:やっほー!アキコよ!今日のオンライン教室も始まるわね!あら、トオル君、今日は時間通りじゃないの。えらいえらい!…って、誰もいなかったら終わろうとしてたって、ちょっとぉ!相変わらずね!
トオル:(苦笑)アキコさん、どうも。求められてないことを無理してやる必要もないですからね。…なんてのは冗談で、今日も教材盛りだくさんですよ。求められてなくても頑張ってるんです、俺は。
アキコ:はいはい、知ってるわよ、トオル君が頑張り屋さんなのは。で、今日のテーマは何かしら?またまた私たちの常識をぶっ壊してくれるんでしょ?期待してるわ!
トオル:ええ、今日は特に「変わりたいけど変われない」って悩んでる人に向けた、ちょっと劇薬的な話になるかもしれませんね。心して聞いてくださいよ。
衝撃!「変わりたくない」が人間の本能だった!?
トオル:まず、皆さんに衝撃の事実をお伝えします。人間が根本的に持っている本能…それは「変わりたくない」っていう本能なんです。
アキコ:えええ!?そうなの?「変わりたい!」って思ってるのに?信じられないわ!
トオル:頭でどれだけ変わりたいと願っても、俺たちの細胞レベルでは「いかに自分が変わらないか」に力が働いている。だから、人生を変えられないのは、ある意味当たり前、生理現象なんですよ。
コンフォートゾーンの罠
アキコ:生理現象って言われても…。じゃあ、どうしようもないってこと?
トオル:そこで出てくるのが「コンフォートゾーン」という言葉です。無意識に自分にとって安心で安全なゾーンを形成する。今の職場、人間関係、生活リズム…ここが自分の安心安全な場所だと認識するんです。体温が36度台で安定しているのと同じですね。100度のサウナに入っても体温は100度にならず、汗をかいて36度を維持しようとする。これがコンフォートゾーンに戻ろうとする力、ホメオスタシス(恒常性維持機能)です。
アキコ:なるほど~。だから新しいことに挑戦しようとすると、なんとなく居心地が悪くなったり、元の状態に戻りたくなったりするのね。
「モチベーション」の本当の意味
トオル:その通り。そして、多くの人が誤解してるのが「モチベーション」という言葉。一般的には「やる気」みたいに使われてますけど、認知科学的に言うと、モチベーションとは「コンフォートゾーンをいかに維持しようとするか」その力のことなんです。
アキコ:えっ!じゃあ、モチベーションを上げよう!っていうのは、現状維持しよう!って言ってるのと同じってこと?
トオル:そういうことです。モチベーションは作るものじゃなくて、コンフォートゾーンから外れた時に勝手に生まれてくるもの。借金抱えたら「ヤバい!なんとかしなきゃ!」って思うでしょ?それがモチベーションです。安心安全な貯金残高に戻ろうとする力ですね。
成長の鍵は「未来」にあり!コンフォートゾーン大改革
アキコ:じゃあ、成長し続ける人ってどうなってるの?みんな現状維持に戻っちゃうなら、誰も成長できないじゃない!
トオル:いい質問ですね。成長し続ける人は、コンフォートゾーンを「今」ではなく「未来」に置いているんです。未来のありたい姿やゴールにコンフォートゾーンがある。だから、今の自分は居心地が悪くて仕方がない。だから変われるんです。
アキコ:なるほど!終電が12時で、今が11時55分だとしたら、「12時の電車に乗ってる自分」がコンフォートゾーンなら、必死で駅まで走るもんね!それと同じか!
トオル:まさに。未来のゴールを安心安全な場所に設定することで、そこに向かう力が自然と生まれてくるんです。逆に、今の自分にコンフォートゾーンがあると、今の自分を維持するためにモチベーションが働いてしまう。…ねぇ、アキコさん、心当たりありません?(ニヤリ)
アキコ:うっ…な、何のことかしら…(汗)。ま、まあ、みんなそうよね!ね!
ダメ出し!その目標設定じゃ、一生変われないってホント?
トオル:この「未来にコンフォートゾーンを置く」というのが、目標設定と密接に関わってきます。でも、ここに大きな落とし穴があるんですよ。
危険な「現状の内側のゴール」
アキコ:落とし穴?どんな?
トオル:それは、「現状の内側にゴールを設定してしまう」ことです。例えば、今の売上が100万円の人が来期110万円を目指すとか、インターハイに出場できたから次は1回戦突破を目指すとか。ちょっと頑張れば達成できそうな目標ですね。
アキコ:え、それって普通じゃない?ステップアップしていく感じで。
トオル:それが一番罪深いんです。なぜなら、そのゴールは「今の自分のままでも達成できる」と自己肯定感を与えてしまうから。だから、何かを根本的に変えようという発想が出てこない。これでは改善しかもたらされず、革命は起きません。
革命を起こす「現状の外側のゴール」とは?
アキコ:革命…!じゃあ、どうすればいいのよ!
トオル:本当に成長を加速させたいなら、「今のままでは絶対達成できないゴール設定」をすることです。生半可な目標じゃダメ。到底達成できないような目標に設定するんです。
アキコ:そんなの、無理に決まってるじゃない!手拍子チャレンジの話があったけど、5秒で20回ならまだしも、1000回なんて言われたら「無理!」ってなるわよ!
トオル:そう、普通のやり方じゃ無理ですよね?だから「やり方を変えよう」ってなるんです。一人じゃ無理なら人を集める、手の叩き方を変える…みたいに、今までの前提条件を疑い、新しい発想が出てくる。これがプロセスに革命を起こすんです。私たちの脳は過去の経験に基づいて今のやり方を未来でも続けようとしがちですが、ぶっ飛んだゴールを設定することで、その前提をぶっ壊せるんですよ。
達成率より成長率!驚異の400%成長の秘密
アキコ:なるほどねぇ…。達成できるかどうかじゃなくて、そのゴールを目指すことで自分がどう変わるかが大事ってことね。
トオル:その通り。紹介されていた山宮さんの会社は、1期目売上3000万円に対して、2期目のゴールを2億円に設定したそうです。結果は1.2億円で未達成でしたが、成長率はなんと400%。通常の会社なら100%から120%成長でも凄いのに、4倍ですよ。彼らは達成したかどうかではなく、成長している自分たちに価値を置いたんです。達成率じゃなく、成長率が問題なんですよ。
アキコ:うわー、スケールが違いすぎるわ…。でも、達成できそうな目標を立てて「達成できたー!」って喜んでる場合じゃないのね、私たち…。耳が痛い!
最強メンタル「エフィカシー」を手に入れろ!
トオル:現状の外側のぶっ飛んだゴールを、本気で「やれる!」と思えるようにするのが「エフィカシー」です。日本語だと自己効力感とか言われますね。
エフィカシーって何?ルフィに学べ!
アキコ:エフィカシー?また新しい言葉ね!
トオル:簡単に言うと「自己能力の自己評価の高さ」です。ワンピースのルフィが「海賊王に俺はなる!」って言うでしょ?周りが無理だと言っても「俺ならやれるっしょ」って本気で思ってる。あの状態が高いエフィカシーです。「やる気」じゃなくて「やれちゃう気」ですね。
アキコ:なるほど!根拠のない自信、みたいな?でも、それが大事なのね!
トオル:ええ。コーチの役割は、このエフィカシーを高めること。エフィカシーが上がれば、現状の外側のゴールが自分にとって当たり前に達成できる場所だと認識できるようになり、コンフォートゾーンが未来のゴールへ移動するんです。
エフィカシー爆上げの3つの秘策
アキコ:じゃあ、そのエフィカシーとやらを高めるにはどうしたらいいのよ!教えて、トオル先生!
トオル:方法は主に3つ紹介されていました。
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エフィカシーが圧倒的に高い人と関わること。
…まあ、フェニックスで言えば俺ですかね(ドヤ顔)。「当然やれるでしょ」って人のそばにいれば、自分もやれるかもって思えてくるもんです。逆に「無理しなくていいよ」って人のそばにいると現状維持バイアスが強まります。
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エフィカシーの高い環境に身を置くこと。
みんなが「やれる!」と信じて挑戦している環境にいれば、その熱が伝染します。フェニックスもそういう場所にしていきたいんですけどね…まだまだ「誰か引っ張ってくれないかな」って人が多いのが実情ですが。
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自分の強みを活かす場所を見つけること。
自分の得意なこと、やってて「俺イケてる!」って思える分野で活動するんです。苦手なことばかりしてるとエフィカシーは下がりますからね。
アキコ:うーん、トオル君のそばにいると、確かに「なんかいけそう!」って気にはなるけど…時々、厳しすぎて心が折れそうになるわよ!(笑)でも、強みを活かすってのは大事よね。私、何が得意かしら…トオル君を褒めること?
トオル:(無視して)…とにかく、一人で変わるのは難しいんです。「変わりたくない」本能は強力ですから。だからコーチングが有効なんですよ。プロの力を借りてリミッターを外すんです。現状なんてゴミ同然、ってくらいの気持ちでね。
実践編:トオル式「見えないナイフ」で相手を翻弄!?
アキコ:理論は分かったけど、バドミントンで具体的にどう活かせるのかしら?
トオル:いいですね、その質問。以前のダブルスの試合解説でも、似たような心理戦の話をしましたよね。
相手のナイスショットに「ナイッショー!」の真意
トオル:例えば、相手がギリギリのスーパーショットを決めた時、俺は本気で「ナイッショー!」って声をかけることがあるんです。あれ、別にバカにしてるわけじゃなくて、本当に凄いなと思って言ってるんですが…。
アキコ:え、そうなの!?私、トオル君が相手をからかってるのかと思ってたわよ!
トオル:(苦笑)結果的に相手が「え?味方かな?」みたいに動揺して、次のプレーでミスしてくれることはありましたけどね。狙ってないけど、そういうノイズが相手の集中力を削ぐことはある。人の感情に興味がない人が多いから気づかないかもしれないけど、自分がミスした時に相手に真似されたら、ちょっとイラっとしませんか?そういう、ちょっとした「ノイズ」を意図的に入れるのも戦術ですよ。
アキコ:うわー、トオル君、やっぱり黒いわね…!でも、確かに自分がやられたら嫌かも!
ラケットを引くな!1mの差が生死を分ける
トオル:もっと直接的な技術で言うと、「ラケットを引きすぎるな」って話。これも現状のコンフォートゾーンに安住してると、なかなか変えられない部分です。
アキコ:ああ、それ、よく言われるわよね。でも、つい引いちゃうのよ。その方が力が入る気がして。
トオル:その「気がする」が罠なんです。ラケットを大きく引くことで、打点が遅れ、相手に時間を与えてしまう。特に前衛では致命的。鈴木選手なんかはラケットを体のそばに置いてコンパクトに処理してますよね。あれが上級者です。多くの人はノックではできても、ラリーになると引いてしまう。この往復1mの差をみんなバカにしすぎ。アイスマンレベルの選手相手なら、その一瞬の遅れで即死ですよ。
アキコ:ひえぇ…!1mがそんなに…。確かに、言われてみればそうだわ。今のままでいいやって思ってたら、いつまで経っても上手くならないものね。
トオル:そう。現状がコンフォートゾーンになっちゃってると、「ラケットを引きすぎる癖」も「今のままでいいや」ってなっちゃう。それでは変われませんよね。だから、常に「今のままじゃダメだ」と自分を追い込む必要があるんです。
アキコの気づき:小さな成功体験より「変われた」体験
アキコ:今日の話を聞いて、私も一つ気づいたことがあるわ。今までは、小さな目標を立てて、それを達成することで「できた!」っていう成功体験を積み重ねるのがいいと思ってたの。でも、トオル君の話だと、それじゃダメなのよね?
トオル:ええ、まさに今日のテーマの核心ですね。
アキコ:圧倒的な目標を立てて、たとえ達成できなくても、そこに向かって自分が「変われた」っていうこと自体を成功体験として自信にしていく…。そういうことなのかしら?「達成できた」じゃなくて「変われた」が成功、みたいな。
トオル:素晴らしい!アキコさん、今日のMVPです。その通りですよ。目先の試合の勝ち負けなんて、長い目で見たらどうでもいい。それよりも、その試合に向けてどれだけ自分が変われたか、成長できたかの方がよっぽど価値があるんです。
まとめ:今日から君も「現状不満足」人間だ!
アキコ:はぁ~、今日も頭使ったわー!でも、スッキリした!「今の自分じゃダメだ、もっと変わらなきゃ!」って思えてきた!
トオル:その感覚が大事なんです。「今の自分、気持ち悪い。こんな自分じゃダメだ」って本気で思えれば、人は勝手に成長していきますよ。自己肯定も大事ですが、それは病的に自己否定してる人への第一段階。そこからさらに成長したいなら、現状に満足せず、常にエフィカシーを高く持って未来のゴールを目指すことです。
アキコ:よーし!私も未来の自分に期待して、今日から「現状不満足」人間になるわ!トオル君、これからもビシバシ指導よろしくね!愛のムチ、期待してるわよっ!
トオル:(やれやれといった表情で)…お手柔らかにお願いしますよ。さて、今日のオンライン教室はここまでです。皆さん、ありがとうございました。
アキコ:みんな、またねー!ありがとうございましたー!