Phoenix-Aichi オンライン教室

3流は上げ、2流は待ち、1流は操る。あなたのダブルスはどのレベル?

DATE: 2025年6月21日

霧が晴れゆく山々と湖―思考の霧を晴らし本質を見抜く視点を象徴する大自然の風景

1. Opening: 「〇〇したい」は成長の罠。今すぐ捨て去るべき理由

「次はミスしないようにしたい」「もっと反応を良くしたい」—。練習後、私たちはついこういった「願望」を口にしがちです。一見すると前向きな目標設定に見えますが、コーチはここに大きな罠が潜んでいると指摘します。

「〇〇したい」という言葉は、実は「今はできていない自分」を無意識に肯定し、行動を先延ばしにするための言い訳になりかねない、というのです。本当に変えたいのであれば、「したい」ではなく「する」と宣言し、具体的な行動に移すこと。この小さな言葉の変化が、思考と未来を劇的に変える第一歩となります。

【コーチ】(07:31)

したいっていうことって、できないっていうことなんだよね。できないからしたいって言ってるわけで、できることだったらやればいいだけじゃないですか。したいってことはつまりね、今はできてない自分を無意識に肯定して行動を先延ばしする言い訳になってる可能性が高いということですよね。

【コーチ】(08:52)

コーチング的5つの学び、したいを封印しと宣言する、すればいいんですよ。したいならやれよっていうね、ことですよね。

今日のオンライン教室は、こうした思考のクセを一つひとつ見直すことから始まりました。心地よい「願望」の表明から抜け出し、覚悟の「宣言」へ。あなたのバドミントン人生を変える、思考のスイッチを切り替えましょう。

今日のKey takeaway

「したい」を「する」に変える。 願望を語るだけでは何も変わらない。「次のラリーは上げるのをやめる」「プッシュは引かずに打つ」と具体的な行動を宣言することが、成長への最短ルートだ。

▲ TOP

2. Deep Dive: 「言語化とは単純化なり」—思考の解像度を上げる魔法

「言語化」と聞くと、頭の中の考えを複雑な言葉で説明することだと思っていませんか?コーチは、その常識に「No」を突きつけます。真の言語化とは、物事の本質を捉え、誰にでも分かるように「単純化」することだと断言します。

例えば、スマッシュの打ち方を神経細胞レベルで詳細に記述しても、コート上では何の役にも立ちません。それよりも「肘を先行させて打つ」といったシンプルなモデルの方が、はるかに再現性が高く、実用的なのです。複雑な説明は、実は何も言っていないのと同じ。本質を見抜き、余計な情報を削ぎ落とす勇気こそが、思考を磨き、プレーを進化させます。

【コーチ】(12:15)

複雑に説明しましたって、それ言語かって言わないじゃないですか。…それを紐解いていって、要はこういうことですよねっていう風に言って、江戸さんがあそうですねってなったじゃないですか。ああいうことが言語化だと思うんですよ。単純化っていうね。

【コーチ】(12:55)

だからぐちゃぐちゃぐじゃ言葉にすれば言語化ってね一般的には思ってると思うんですけども、単純化しなかったら俺、言語化とは言えないんじゃないかなと。

あなたの思考は、複雑なだけで要点を得ない「ぐちゃぐちゃ」な状態になっていませんか?目の前の事象から本質を見抜く「単純化」のスキルは、バドミントンのみならず、あらゆる場面であなたを助ける強力な武器となるでしょう。

▲ TOP

3. Video Analysis: あなたは3流?2流?それとも1流?—思考レベル診断

この日のハイライトは、ダブルスの思考レベルを「3流・2流・1流」という斬新な切り口で分析した動画解説でした。あなたのプレーは、一体どのレベルに当てはまるでしょうか?

ダブルス思考レベルの定義

  • 【3流プレイヤー】打たされて、ただ上げる。相手の思うツボにはまり、パートナーに負担をかける。自分のプレーで手一杯で、状況判断ができていない状態。
  • 【2流プレイヤー】次に何をすべきか考え、ネット前で待つなど意図のあるプレーができる。パートナーに「ここを意識してほしい」というメッセージを伝えられる。
  • 【1流プレイヤー】自分のポジショニングによって、パートナーに「どこに打たせるか」までを支配する。相手だけでなく、味方さえも操り、ゲームを創造するレベル。

【コーチ】(52:05)

(ネットに落とされて)あげてる、これ3流なんで俺からすると。3流なんですよ本当にプレイが。でこれをネット待ってパートナーにどこを意識させるか、そこまでできてやっと2流ね。

【コーチ】(52:43)

一流はパートナーにどこに打たせるかを支配する、これが一流ですよ。みんなそういうイメージないでしょ。パートナーがね、自分のパートナーにどこに打たせるかを自分のポジショニングで決めさせる。それができると一流なんですよ。

コーチは動画を基に、このプレーを「3流」と厳しく指摘。前衛に入った後に意図なく下がってしまう動きは、まさに「思考停止」の典型例だと解説しました。あなたはただシャトルを打っていませんか?それとも、コート上の4人全員を操るゲームメーカーを目指しますか?

▲ TOP

4. Technical Focus: なぜあなたのプッシュはバックアウトするのか?

前衛からのプッシュで、なぜかボールがコートを大きくオーバーしてしまう。「世界バックアウト選手権」とまで揶揄されたこの現象、原因は筋力やコントロールではなく、「打ち方」そのものにあるとコーチは言います。

多くの選手は、強く打とうとするあまり、一度ラケットを大きく後ろに引いてしまいます。この「引き」の動作が、相手にタイミングを合わせる時間を与え、かつコントロールを不安定にさせる元凶なのです。

バックアウトしないプッシュの極意

  • ラケットを引かない:ラケットヘッドを常に前に向け、体の前でシャトルを捉える。
  • 腕を棒のように使う:肘や手首を過度に曲げず、腕全体をしならせるイメージ。
  • ラケット面を見せ続ける:相手から常にラケット面が見える状態を保つことで、タイミングをずらし、コントロールを安定させる。

【コーチ】(1:13:15)

バックアウトする方が難しいもん、こんな打ち方で。…みんな今日バックアウトね、トモティとかもバックアウトバンバンやってたと思いますけど、バックアウトしないんすよ、この打ち方やると。バックアウトしろって言われても難しいもん、これで。

コーチが実演した「引かないプッシュ」は、見た目の派手さはありませんが、相手にとってはタイミングが取りづらく、そして何よりミスが極端に少ない打ち方です。打ち方を変えるだけで、あなたの前衛での決定力と安定感は劇的に向上するはずです。

▲ TOP

5. Takeaways: コーチング的5つの学び

今回の教室も、バドミントンの枠を超えた、成長のための普遍的な知恵に満ちていました。特に心に刻むべき5つのポイントを振り返ります。

1

「したい」を封印し、「する」と宣言する

願望は行動の先延ばし。具体的な「宣言」こそが、自分を動かす最初のエンジンになる。

2

言語化の本質は「単純化」にある

複雑に語るのではなく、本質を見抜きシンプルに伝える力こそが真の知性。思考を磨き、行動を変える。

3

一流は「自分がどうするか」より「どう動かすか」

自分の能力発揮に固執するのは二流の考え方。仲間を活かし、相手を操る視点がより大きな成果を生む。

4

ポジションが全てを語る。一流は味方さえも支配する

自分の立ち位置一つで、パートナーの打つべきコースを限定できる。コートを支配するとは、そういうことだ。

5

上手い打ち方は「ミスをしにくい」打ち方である

バックアウトしないプッシュのように、再現性が高く、ミスを構造的に防ぐ技術こそが本物。派手さより堅実さを選べ。

【コーチ】(04:41)

どうしてもね、自分がいかに力を発揮するか、っていう視点になりがちじゃないですか。でもそういう人のダブルスって面白くないよね、大概。大概面白くないですよね。大して能力ないのに自分が能力を発揮しようなんてね、いいダブルスになるわけないじゃんっていうことです。

▲ TOP

6. Action: 一流の思考を根付かせる習慣チェックリスト

学びを行動に変えてこそ、本当の成長が始まります。今日得た知識を体に染み込ませるための、具体的なチェックリストです。明日からの練習で、一つでも多く実行してみましょう。

アウトプット習慣チェックリスト

▲ TOP

7. Closing: 今日の思考を、明日の一流プレーへ

「3流は上げ、2流は待ち、1流は操る」。この言葉は、単なる技術論ではありません。自分がゲームの中心にいるという当事者意識、そしてコート全体を俯瞰し、仲間さえも最適に動かそうとする「プロデューサー」としての視点を持つことの重要性を示唆しています。

「したい」という甘えを捨て、「する」と宣言する。複雑な現象を「単純化」して本質を掴む。そして、ミスをしにくい合理的な「型」を身につける。今日の学びは、あなたのバドミントンを根底から変える可能性を秘めています。

【コーチ】(43:31)

本当に負ける人がどうやって負けてくかっていうのをたくさん見た方がいいですよ。強い人がどうやって勝ってくかなんて参考になんないからさ。本当に。できないんだからどうせ自分にできないことが多いので。ただ負けることは同じことしたら負けるからね。負けはすごいデータになりますよね。

自分の弱さや負けから目をそらさず、それを貴重なデータとして次の一歩に繋げる。その繰り返しこそが、あなたを3流から2流へ、そして1流へと導く唯一の道です。チェックリストを胸に、明日のコートに立ちましょう。

▲ TOP

スポンサーリンク