Phoenix-Aichi オンライン教室
【格言】「性格は演じるもの」― “ありたい自分”に変わるための自己変革術
2025年7月24日オンライン教室レポート
「素の自分でいる」の落とし穴とは?
「ありのままの自分でいよう」「素の自分を大切に」。自己啓発やライフスタイルの文脈で、私たちは頻繁にこの言葉を耳にします。それは一見、心地よく、正しい響きを持っています。しかし、この「素の自分至上主義」は、時として自己成長の足かせになることがあるのをご存知でしょうか。
もし「素の自分」が、単に欲求や感情に流されるだけの状態を指すとしたらどうでしょう。成長とは、今の自分を超えること。つまり、「ありたい自分」と「現在の自分」のギャップを埋める作業です。
今回の核心となる格言は、「性格とは演じるもの、積極的に演じていこう!」です。この記事では、なぜ「演じる」ことが自己変革の最強の武器になるのかを解説します。
自己成長の鍵は「演じる力」にある
「演じる」と「素の自分」の対立構造
多くの人は、「性格を演じる人」に対して、どこか嘘つきで不誠実な印象を抱くかもしれません。一方で「素の自分でいる人」は裏表がなく正直者だと感じます。しかし、ここで言う「素の自分」を「欲求の赴くままに行動する自分」と捉え直してみましょう。
- 美味しそうなら、後先考えず食べる。
- 楽しそうなら、やるべきことを後回しにする。
- 嫌なことをされたら、感情的に腹を立てる。
これが「素の自分」の正体だとすれば、果たして全面的に肯定できるでしょうか。
「演じる」とは、理想への意志ある行動
ここで提唱する「演じる」とは、嘘をつくことではありません。それは、「“ありたい自分”ならどう行動するか?」を考え、実践することです。
- 現状:つい食べ過ぎてしまう。 → 理想:節制できる自分になりたい。 → 【演じる】満腹になる前に箸を置く。
- 現状:嫌なことがあるとすぐカッとなる。 → 理想:冷静に対応できる自分になりたい。 → 【演じる】一度深呼吸して、落ち着いてから話す。
この「演技」には、一時的な苦痛や違和感が伴うかもしれません。しかし、それこそが成長の証。俳優が役作りのために努力するように、私たちも「ありたい自分」という役を演じきることで、その性格を本当に自分のものにできるのです。
実は誰もが、すでに「役者」であるという事実
「私は素の自分で生きている」と信じている人も、実は無意識のうちに様々な役を演じ分けています。つまり、私たちは皆、生まれながらの役者なのです。
考えてみてください。街で肩をぶつけられた時、相手が屈強な男性か、か弱そうな老人かで、あなたの怒りの表出は変わらないでしょうか? 上司の前と、親しい友人の前で、言葉遣いや態度は全く同じでしょうか?
私たちは、状況や相手に応じて、無意識に「反応を選択」しています。それが「演じている」ということです。怒りという感情でさえ、私たちは無意識に「出すか・出さないか」「どの程度出すか」を選択しているのです。
問題は演じるか否かではありません。どうせ演じるのであれば、無意識に流されるのではなく、自分の理想に近づくために「意識的」に演じることが重要です。
結論:「ありたい自分」を積極的に演じよう
「ありたい自分」とは、定義上、「まだそうなれていない自分」です。それは未来の理想像であり、現在の「素の自分」とは異なります。
その理想像に到達するための唯一の方法が、日々の行動を通じて「ありたい自分」を演じ続けることです。初めはぎこちなくても、繰り返し演じるうちに、その役は徐々にあなた自身に溶け込んでいきます。そしていつしか、演じているつもりが、本当のあなたの「素」になっていることに気づくでしょう。
「素の自分」という殻から脱却し、
「なりたい自分」という最高の役を、
今日から積極的に演じていきましょう!