格言:固執は停滞、探求は進化。選手が本当に信頼すべき指導者の見極め方
公開日: 2025年8月7日
この記事のポイント
あなたの指導者は、学び続けていますか?
「このコーチの言うことは絶対だ」「昔からこう教わってきたから、これが正しい」。そう信じている選手や保護者の方は少なくないかもしれません。しかし、本当にそうでしょうか。
スポーツの技術やトレーニング理論は、科学の進歩と共に日々進化しています。昨日までの常識が、今日には非常識になることも珍しくありません。そんな目まぐるしい変化の中で、選手の可能性を最大限に引き出すために、指導者自身が「学び続ける姿勢」を持っていることは、何よりも重要です。
この記事では、なぜ一部の指導者が新しい知識や異なる指導法を拒絶してしまうのか、その深層心理に迫ります。そして、選手の未来を真に想う「信頼できる指導者」とはどのような人物なのか、その見極め方を提示します。
指導者が変化を拒む「2つの壁」の正体
自分の指導法と異なるアプローチに出会った時、それを拒絶してしまう指導者がいます。その背景には、大きく分けて2つの心理的な壁が存在します。
壁①:選手からの「不信」への恐れ
一つ目は、「指導内容を変えることで、選手や保護者から不信感を抱かれるのではないか」という恐れです。「今まで言っていたことと違うじゃないか」と思われ、信頼を失うことを極端に怖がってしまうのです。この恐れは、指導者としての権威を守りたいという心理の裏返しでもあります。
壁②:選手の未来より「自らの保身」
二つ目は、より根深い問題である「保身」です。新しいことを学ぶには時間も労力もかかります。自分の知らない理論や技術を認めることは、自らの不完全さを認めることにも繋がりかねません。そのため、選手の将来的な成長という最も大切な目的よりも、変化を避けて「今の自分の立場を守る」ことを優先してしまうのです。
探究し続ける指導者こそが本物
PHOENIX愛知では、指導法に「絶対的な正解」はないと考えています。だからこそ、私たちは自らの指導法と異なる考え方や技術に出会った時、それを「知見を広げる絶好の機会」と捉えます。
それは、拒絶ではなく探求の姿勢です。様々な情報を収集し、その中身を吟味し、本当に選手のためになるものかを常に問い続ける。このプロセスこそが、指導を進化させ、結果的に選手の成長に繋がると確信しています。
信頼できる指導者とは、完成された指導者ではありません。選手の成長のために、自らも学び、変化し続ける「探求者」なのです。
格言:固執は停滞、探求は進化
“固執は停滞を、探求は進化を生む。
最高の指導者とは、最高の学習者である。”
この言葉は、私たちの信念の核心を表しています。一つの指導法や過去の成功体験に「固執」することは、その瞬間から指導者としての成長、すなわち「停滞」の始まりを意味します。指導者の学びが止まれば、選手の成長にも限界が生まれてしまいます。
一方で、常に新しい知識を求め、より良い方法を「探求」し続ける姿勢は、指導者自身と選手の双方に「進化」をもたらします。最高の指導を提供したいと願うなら、指導者自身が誰よりも熱心な「学習者」でなければならないのです。
結論:あなたの未来は、指導者選びから始まる
今、あなたを指導しているコーチは、新しいことを学んでいますか? 異なる意見に耳を傾け、自らの指導をアップデートする努力をしていますか?
選手である皆様も、指導者をただ受け入れるだけでなく、吟味する視点を持つことが大切です。その指導者が「保身」に走っていないか、「探求」を続けているかを見極めてください。
あなたの貴重な時間と情熱を預けるに値する指導者を選ぶこと。それこそが、あなたの可能性を無限に広げるための、最も重要で戦略的な第一歩なのです。