2025年8月17日オンライン教室レポート:危機を乗り越え価値観を壊せ!脳の錯覚を制するバドミントン戦略論
DATE: 2025年8月17日
1. Opening: 成長は価値観の破壊から。現状維持バイアスを打ち破れ!
「もっと成長したい」と願いながら、変化を前に二の足を踏んでしまう。誰にでもあるこの現象は「現状維持バイアス」という本能的な働きによるものです。今回の教室は、この心地よい停滞を打ち破るための、少し過激なメッセージから始まりました。
本当の成長とは、古い自分を一度壊し、新しい自分を再構築する、痛みを伴うプロセスであるとコーチは語ります。苦労して身につけた技術や考え方さえも、時には破壊する勇気が必要です。その先には、今まで見えなかった新しい景色が広がっています。
【コーチ】(01:44)
成長とは決して穏やかなプロセスとは限らないと思うんですよね。古い自分を1度壊して新しい自分を再構築すると。なかなか古い自分は自分として維持したい…特に苦労して身につけた技術とかを壊したくないみたいな感じで思ってしまいがち…ですけども、やっぱり痛みを乗り越えて変わってみないと見えない景色っていうのは多いんじゃないかなと思います。
【コーチ】(02:11)
怒りを使うと実はすごいパフォーマンス上がるよねと…そういう怒りの言葉を発するだけでもなんかアドレナリンみたいに出てきてさ、脳内麻薬が出てきてパフォーマンス上がるんじゃないですか。
また、ネガティブな感情とされがちな「怒り」も、コントロールすれば最強のエネルギーに変わります。昨日の練習では、怒りの言葉を発することで、参加者の動きが劇的に速くなった事例も紹介されました。感情を力に変え、変化を恐れず未知の領域に飛び込む勇気。それが成長の第一歩です。
今日のKey takeaway
成長とは、心地よい場所に留まることではない。未知の領域に飛び込み、古い価値観を一度破壊する勇気を持つこと。その痛みの先にこそ、まだ見ぬ景色が広がっている。
2. Deep Dive: あなたならどうする?日常に潜む危機と「後悔しない判断力」
話題はニコライミ事件へと移り、「もし自分がその場にいたらどう行動するか?」という深刻な問いが投げかけられました。これは単なる事件の考察ではなく、私たちの日常に潜む危機への対処能力を問うものです。
危険を察知したらすぐに逃げる、高価なスマートフォンを諦める、そもそも危険な場所へ行かない。参加者からは様々な意見が出ましたが、コーチが最も重要視したのは「事前に考えておくこと」でした。その場で反射的に行動するのではなく、自分の価値観に基づいた「後悔しない判断」をするために、普段から思考を巡らせておくことが不可欠です。
【参加者 スズキさん】(06:29)
ちょっとなんかあ、ちょっとやばいかもって思った瞬間にもすぐに逃げ始める。
【コーチ】(10:01)
助けてって声が上がった時にどうするかっていうのをね、普段から考えて欲しいんですよ。そん時にどうすんだ俺は?ってね。俺1番怖いのはさ、自分の中で変な正義感が発動して助けに行ってしまうんじゃないかっていうのをね、非常に恐れてるんですよ。
【コーチ】(17:31)
信頼できるコーチがいて、コーチに一生懸命育ててもらってるとするじゃないですか。そういうことは実はコーチに対する裏切りでもあるよね。自分の命を粗末にするってことは…そういう彼らの思いを自分が快感を得るために全部捨てるってことですからね。
特に、人を助けるという行為の本質についても深く掘り下げられました。それは本当に他者のためなのか、それとも「善い行いをする自分」という快感のためなのか。自分の命を危険に晒すことは、自分を育ててくれた親やコーチに対する「裏切り」にもなり得る。この重い問いに、私たちは向き合わなければなりません。
3. Strategy: 格言「デブは回すな」に学ぶ、格上を揺さぶる逆転の発想
教室の雰囲気が一転し、バドミントンの具体的な戦略論へ。「デブは回すな」という強烈な格言が紹介されました。これは、動きが鈍そうな相手を侮って振り回そうとすると、逆に手痛いカウンターを食らうという教訓です。
動けない相手は、その分、ショットの精度を極限まで磨いています。中途半端に動かそうとすると、厳しいコースに一撃を叩き込まれ、自分がミスを連発する悪循環に陥ります。では、どうすればいいのか?コーチの答えは逆転の発想でした。
【コーチ】(36:26)
なぜかこうね、四隅を狙うとアウトするじゃないですか。で、あ、アウトしちゃまずいなと思うと中に入れるんですよね。で、中に入れるところ、すごいのが入ってくるんだよね。太ってる人…動けない分、打球の精度がめちゃくちゃ高いんですよ。
【コーチ】(37:16)
これはちょっと回すんじゃなくて、もうこの人に回されようっていう風に変えたんすよ。動けなそうな人と対戦する時に、これはもう学ばしてもらおうと思って動かしてもらおうっていうね…感じでやり始めたら割と楽に勝てるようになったんだよね。
「回す」のではなく、あえて「回される」側に立つ。自分が動くことを覚悟し、相手の得意な土俵で粘り強くラリーをするのです。この発想は、明らかに格上の強い選手と対戦する際にも応用できます。無理に厳しいコースを狙って自滅するのではなく、相手に打たせて、自分が動き、粘り強く返す。そうすることで、相手にプレッシャーがかかり、勝機が転がり込んでくることがあるのです。
4. The Science of Perception: なぜシャトルは消える?脳の錯覚を制する者がコートを制す
「シャトルが消えた!」練習中、選手が時々口にするこの言葉。これは単なる気のせいではなく、人間の脳が簡単に騙されてしまう「錯覚(作視)」という現象によるものだとコーチは解説します。
私たちは、線が描かれているだけで平行なものが曲がって見えたり、同じ長さのものが違って見えたりします。脳は、過去の経験から無意識に情報を「保管」し、見えている世界を補正・解釈しているのです。バドミントンでは、巧みなラケットワークによって相手に錯覚を起こさせ、一瞬の判断を狂わせることが可能です。
【コーチ】(41:31)
バドミントンってやっぱり見え方とかやっぱり目で認識することが多いと思うんですけども、人間の目というか人間の脳は簡単に騙されてしまうと思うんですよね。ああ、シャトル消えたとかっていうことを練習中に言ったりする場面を聞いたことありますけど、それって多分思い込みとかがあって左に飛ぶはずだと妄信し、その時に右に飛んできたりすると消えちゃったりするんですよね。
【コーチ】(50:17)
うまくなればうまくなるほど錯覚を起こさせることができるじゃないですか、実際のとこね。だからこそいつも言ってるように球が出てから動きましょうという話に繋がってくるわけですね。そしたらもう関係ないからさ、そういう風にラケットワークでね、錯覚させようと関係なくなってくるんで。
では、この脳の「騙されやすさ」にどう対抗すれば良いのでしょうか。答えはシンプルです。それは、コーチが常々指導している「シャトルがラケットから離れてから動く」という基本原則に立ち返ること。予測や思い込みに頼らず、現実のボールの軌道をしっかりと見てから反応する。これにより、相手のフェイントや錯覚を誘うプレーの影響を最小限に抑えることができるのです。
5. Takeaways: コーチング的5つの学び
今回のオンライン教室は、バドミントンの技術論に留まらず、私たちの思考や生き方にまで踏み込む深い内容でした。特に重要なポイントを5つに凝縮して振り返ります。
価値観の破壊を恐れるな
本当の成長は、現状維持バイアスを打ち破り、古い自分を壊す痛みの中から生まれる。変化を恐れず、未知の領域へ飛び込む勇気が不可欠だ。
「後悔しない判断」を準備せよ
危機は突然訪れる。その場で反射的に行動するのではなく、普段から「自分ならどうするか」を考え抜くこと。それが自分と、自分を大切に思う人々を守ることに繋がる。
怒りはコントロールすれば最強の武器になる
ネガティブな感情も、パフォーマンス向上のための強力なエネルギー源となり得る。「バカ野郎!」と叫ぶことで、脳内にアドレナリンが放出され、限界を超える力が引き出される。
格上には「回す」な、「回されろ」
不利な状況では、発想を逆転させよ。無理に攻めて自滅するのではなく、あえて相手の土俵で粘り強く戦う「回される覚悟」が、思わぬ勝機を生み出す。
脳の錯覚を知り、本質を見抜け
私たちの脳は簡単に騙される。予測や思い込みを捨て、「実際にシャトルが出てから動く」という基本を徹底することが、相手のフェイントを見破る最善の策だ。
【コーチ】(16:37)
ただやって欲しいのは後悔しない判断をして欲しいんですよ。自分の中でね、今のね、2025年8月17日の考えとして、自分の考えとしてどういう風な判断をするの、いうことですよ。
6. Action: 実践!成長を加速させる思考習慣チェックリスト
学びを行動に変えてこそ、真の成長が始まります。今日の教室での気づきを日常に活かすための、具体的なアクションリストです。一つでも実践し、思考の習慣を変えていきましょう。
思考習慣チェックリスト
7. Closing: 5周年の感謝と、次なるステージへ
価値観の破壊、危機管理、逆転の発想、そして脳科学。今回の教室は、バドミントンのコートを遥かに超え、私たちの生き方そのものを問うような深い学びの連続でした。
そして最後に、特別な報告がありました。この日、Phoenix-Aichi体育館は設立5周年を迎えたとのこと。何もない体育館から始まったチームが、多くのメンバーと共に歩んできた5年間。その歴史を写真で振り返りながら、教室は温かい雰囲気で締めくくられました。
【コーチ】(1:15:11)
今日はですね、何と言い忘れましたけども、今の体育館ができて5周年というところも紹介しながら終わっていきたいと思います。
【参加者】(1:16:21)
ありがとうございました。
サークル活動の再編など、チームは常に変化し続けています。今日の学びを胸に、私たち自身も変化を恐れず、次なるステージへと進んでいきましょう。次回のオンライン教室も、皆さんのご参加をお待ちしています!