Phoenix-Aichi オンライン教室

2025年10月13日オンライン教室レポート:脱・保険プレーで壁を破れ!熱意の罠と「勝者のメンタル」を学ぶ

DATE: 2025年10月13日

険しい山々にかかる橋―「脱・保険」で未知の領域へ挑戦する姿勢を象徴する大自然の風景

1. Opening: 熱意は武器か罠か?「脱・保険」で踏み出す成長への第一歩

この日のオンライン教室は、前回の振り返りからスタート。スポーツの世界で美徳とされる「熱意」が、時として相手に火をつけ、試合を苦しくする「罠」にもなり得るという逆説的な視点が提示されました。

そして、話題は「保険をかけるプレー」の是非へ。多くのプレーヤーが「賢い選択」と考えがちな、逆を突かれても大丈夫なように構える、前に詰めすぎないといったプレー。しかしコーチは、その”守り”の姿勢こそが、レベルアップを妨げる最大の原因だと警鐘を鳴らします。

【中島ノブヨリ】 (03:44)

森さんは結構保険をかけてるね、保険をかけるっていうことが賢いと思ってる人、多くないですかね。…それがレベルアップできない原因なんじゃないかなと思います。はい。人生においてもそうじゃない?保険ばっかりかけ、博打を打たないというか、勝負をかけないね。そういう人なかなか上に行けないんじゃない?…自分は損しないようにとかね。損しないようにって考える人は伸びない。

10年以上の時を経て、かつては対戦相手にすらならなかった格上の選手を圧倒した鈴木選手の事例は、まさにこの「脱・保険」の重要性を物語っています。損をしないように、失敗しないようにと考える姿勢が、実は最も大きな機会損失を生んでいるのかもしれません。

今日のKey takeaway

「損しないように」という思考が最大の損。 リスクを恐れず、保険を外したプレーにこそ、真の成長がある。0になってもいいという覚悟で勝負をかけるマインドが、自分を未知のステージへと押し上げる。

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2. Technical Dive: 動画で比較!「失速しないレシーブ」の決定的な違い

教室では、トップ選手の動画分析も行われました。世界選手権決勝、絶好調だった山口茜選手が完璧なショットの直後にサービスミスを犯す衝撃的なシーン。これは、どんなトップ選手でも精神的な揺らぎがプレーに影響することを示しています。

さらに、レシーブの質についても深掘り。ナラオカ選手の「失速しない綺麗なレシーブ」と、ギンティン選手の「失速するレシーブ」が比較されました。その差は、インパクトの瞬間にシャトルがどう動くかに集約されていました。

【中島ノブヨリ】 (00:12:12)

(ギンティン選手は)ほら、見て見て見て。シャトルの真横向いてしまう。…まっすぐ向いて。うね。…すごくない?こう前向いて右に向く。右ほら右向いたよ。

【中島ノブヨリ】 (00:15:17)

(七岡選手は)ほら、もう全然滑ってないもん、これ。コルク本当に、綺麗ですね、コルクの動きが。

【中島ノブヨリ】 (00:15:17)

なんでそんな切りたいの?スピンネットとかね、なんかやっぱシャトルを切るっていうのはすごいいいことと思い込んでる人、結構いますよね。…切ることはすごい素晴らしい技術だっていうね、多分あるんでしょうね。本人的な理想像みたいな。

コーチが指摘するのは、「シャトルを切る」ことへの過信です。多くのプレーヤーが素晴らしい技術だと信じている「切る」動作が、実はシャトルを滑らせ、失速させる原因になっている。ナラオカ選手のように、コルクが横滑りせず、まっすぐ飛んでいくインパクトこそが、質の高いレシーブの秘訣なのです。

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3. Deep Dive: なぜアドバイスを受け入れないのか?成長を妨げる心の壁

教室の後半では、一人のプレーヤーを題材に、成長が停滞する原因について踏み込んだ議論がなされました。テーマは「なぜアドバイスを受け入れられないのか」。技術レベルに関わらず、頑なに自分のやり方を変えようとしない姿勢の裏には、何があるのでしょうか。

成長を妨げるメンタリティ

  1. 過去の成功体験への固執: かつては通用した「強く押し込む」プレーから抜け出せず、新しい戦術を受け入れられない。
  2. プライドと自己防衛: 自身のレベルが低いにも関わらず、アドバイスを素直に聞くことができない。
  3. メンタルの弱さ: 「嫌われたくない」「負けるのが怖い」といった感情が、挑戦的なプレーを躊躇させる。

【中島ノブヨリ】 (00:26:55)

ものすごいレベル低いのに受け入れないんだよね。ある程度さ、できてきたらまだ分かるんだけど本当ゴミクズぐらい低いじゃないですか。レベルがね。なのに受け入れない。…どうにもならないぐらい低いのに受け入れられないんですよね。この辺はなんかどういう理由があるんですかね?

【中島ノブヨリ】 (00:20:23)

鈴木選手とかもね、一時ありましたよね。そういうなんか自分の位置をね、負けますってね、弱いですっていう弱いところに自分を置いとくとちょっと安心という感覚あったと思います。…結局嫌われてでもね、勝ちに行く人の方が好かれるんじゃないですか、最終的には。

若様の投稿にあった「人に好かれるのはやめる」という決意や、鈴木選手が過去に抱えていた「弱い自分でいることの安心感」という話は、この問題の根深さを示唆しています。技術的な課題の前に、まず自分自身のプライドや恐怖心と向き合い、「嫌われる勇気」を持って変化を受け入れる姿勢が、成長の扉を開く鍵となるのです。

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4. Strategy: 「オールロング作戦」の真意と、効率的な練習の進め方

この日の練習テーマの一つが「オールロング作戦」。ひたすらクリアを打ち合うこの練習は、単なる体力強化ではありません。相手を追い込み、精神的に優位に立つための戦略的な練習です。

しかし、同じ「オールロング」でも、その質には大きな差が生まれます。ヨッシー選手の練習ではクリアが浅く、相手にプレッシャーをかけきれていない場面が見られました。コーチは、より高いレベルの練習と比較し、深く、速いクリアの重要性を説きます。

【ayako suzuki】 (00:38:16)

(ヨッシーのクリアは)浅すぎん?…これは楽でしょ。これだったら私でもできる。全然も遅くて浅い楽でしょ。これはさすがに。

【中島ノブヨリ】 (00:46:02)

(クリアってどうしたら飛ぶんです?という質問に対し)飛んでるよ。飛んでるって。ちょっと気持ち上に打ってみたら。ちょっと気持ち上で。…上に打つと速く打てるじゃん。上に打つと速く打てるでしょ。バックアウトしなくなるから初速を速められる。

また、コーチは「練習テーマは1つに絞らなくていい」とも語りました。スマッシュの練習中であっても、ロビングが上がってきたらロビングの練習をする。場面ごとに意識を切り替えることで、3つぐらいのテーマは同時に練習できるはず。一つのことだけに固執せず、ラリーの流れの中で柔軟に課題に取り組むことが、効率的な上達に繋がるのです。

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5. Takeaways: コーチング的5つの学び

今回の教室も、バドミントンの技術を超えた、人生にも通じる深い学びがありました。特に重要なポイントを5つに凝縮して振り返ります。

1

熱意のコントロールが勝敗を分ける

「一球入魂」の熱意は、相手にも火をつける諸刃の剣。冷静に相手を観察し、熱を込めるべき時と、あえて冷ますべき時を見極めることが勝利への鍵となる。

2

上達の鍵は「脱・保険」

逆を突かれないように、損をしないようにという「保険」的な思考が成長を止める。0になることを恐れず勝負をかける勇気が、自分の限界を突破させる。

3

「切る」技術への過信を捨てる

スピンネットなど「切る」技術は、時に失速の原因となる。シャトルのコルクを滑らさず、まっすぐインパクトする基本技術こそが、質の高いプレーの土台だ。

4

変化を受け入れる「素直さ」が最強の武器

成長が停滞する最大の原因は、プライドや過去の成功体験。自分の現状を認め、アドバイスを素直に受け入れる姿勢こそが、最速の上達ルートを開く。

5

練習テーマは複数同時進行でOK

「今日はスマッシュだけ」と絞る必要はない。ラリーの場面ごとに意識するテーマを切り替えることで、練習はより実践的で効率的なものになる。

【中島ノブヨリ】 (00:08:43)

結構さ、練習する時にもう今日はスマッシュを意識してっていう人がいるじゃん。…でもさ、ラリーやってるとスマッシュだけじゃないじゃないですかね。…場面ごとに集中すること変えることは全然できますよね。なんでもったいないですよね。スマッシュだけとかドロップだけとかね。

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6. Action: 「脱・保険」実践チェックリスト

学びを行動に変えてこそ、本当の力が身につきます。今日の学びを実践し、「保険をかけたプレー」から脱却するための具体的なアクションリストです。一つでも多くチェックを入れられるよう、次の練習から挑戦してみましょう!

「脱・保険」実践チェックリスト

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7. Closing: 今日の学びを明日の一歩へ

「損をしないように」という賢明に見える選択が、実は自分の成長にブレーキをかけている。「保険」を外し、変化を受け入れる勇気を持つこと。今回のオンライン教室は、技術的な指導以上に、私たちプレーヤーの心のあり方を深く問う時間となりました。

アドバイスを受け入れられない心の壁、過去の成功体験への固執。誰もが陥りがちな罠から抜け出すヒントが、今日の議論には詰まっていたはずです。ぜひチェックリストを手に、明日からの練習で「脱・保険」の第一歩を踏み出してみてください。その小さな挑戦が、あなたのバドミントンを、そして人生を、より豊かなものに変えていくと信じています。

【中島ノブヨリ】 (00:47:00頃)

はい。ちょっとね、終わりましょう。

【ayako suzuki】 (00:47:00頃)

はい、ありがとうございました。

次回のオンライン教室も、皆さんの挑戦をお待ちしています!

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