性格とは演じるべきもの
今回は、「性格とは演じるもの、積極的に演じていこう！」という話をします。
性格とは
「性格」という言葉を辞書で調べたただけでも、様々な定義が存在していますが、
それを議論していると、お話ししたいことから外れるので、今回はざっくりと、
「各個人に特有な内面的特徴」とします。
性格を表す言葉としては、たとえば、
「おとなしい性格」とか「謙虚な性格」とか「人懐っこい性格」など
色々あると思いますが、
これらは「各個人に特有な内面的特徴」と言えると思いますので、
この定義自体は比較的容易に受け入れられるものと考え、話を進めます。
「性格を演じる」ということに対する世の中の風潮
一般的に、
「素の自分でいよう」
とか
「ありのままの自分でいよう」
というように、性格を演じないことを是（正しい）としている風潮があるように感じます。
それは本当に正しいことなのでしょうか。
少し深堀りしてみましょう。
「性格を演じる人」に対するあなたの印象は？
「素の自分でいる人」
と、
「性格を演じている人」
を比べたら、どちらが好印象でしょうか？
おそらく大抵の方は、「素の自分でいる人」と答えるのではないでしょうか。
一方、「性格を演じる人」に対しては、ウソをつかれているような嫌悪感さえ覚えるかも知れません。
性格を演じるとは？
たとえば、本当は一人で過ごすのが好きなのに、無理して社交的にふるまうというように、
「やりたくないことを無理してやる」
というようときは、性格を演じている状態と言えそうです。
この状態は良好とは言い難いので、確かに演じない方が良さそうに感じますね。
素の自分って？
対して「素の自分」って何でしょう？
今回は「性格を演じる人」の対義語として使っているのですから、「演じない人」となりますね。
演じる人の定義の裏返しなので、
「やりたいことを素直にやる」
ですね。
どういうことなのか、具体的に考えてみましょう。
たとえば、
- 美味しそうなものがある ⇒ 食べたい
- 楽しそうなことがある ⇒ やりたい
- 暑い ⇒ 涼みたい
- 嫌なことをされる ⇒ 腹を立てる
というようなイメージです。
「やりたいことを素直にやる人」とは、言い換えると「欲求の赴くままに行動する人」と定義できそうです。
で、どっちがいいの？
「やりたくないことを無理してやる」
と
「欲求の赴くままに行動する」
を比べると、私は後者であるべきと考えています。
え？やっぱり演じないことが良いといこと？
「欲求の赴くままに行動する」
と言っても、これを今の自分ができるかどうかが問題です。
ハードルが低くてやりたいことなら、やれば良いだけです。
演じる必要もありません。
しかし、ハードルが高くてできないことの場合が問題です。
上の例で話せば、
- 美味しそうなものがある ⇒ 食べたい ⇒ けど、食べない自分になりたい
- 楽しそうなことがある ⇒ やりたい ⇒ けど、やるべきことをやる自分になりたい
- 暑い ⇒ 涼みたい ⇒ けど、平気な顔をしている自分になりたい
- 嫌なことをされる ⇒ 腹を立てる ⇒ けど、冷静に対応する自分になりたい
というように、今の自分ではない、ありたい自分であろうとすると、ハードルが上がります。
苦痛も伴います。
しかし、それがまさに、演じるといことです。
役者さんは、演じたい役に近づけるよう努力する・・・
それが演じるということですものね。
大切なことは、「どんな性格を演じるか」だと、私は思います。
前述の例で考えてみましょう。
「本当は一人で過ごすのが好きなのに、無理して社交的にふるまう」に対しては、
社交的な自分でありたいのであれば、無理して社交的にふるまうべきだし、
逆であればふるまうべきではないということです。
そもそも、全員役者
素の自分で生きているという人も、本当にそうなのでしょうか。
怒りっぽい人も、本当に素の自分なのでしょうか。
- 街中を歩いていて、誰かに肩をぶつけれて怒っている人も、相手を見てから怒っていないでしょうか。
- クルマを運転中に割り込まれて怒っている人も、相手のクルマの種類を見て怒っていないでしょうか。
お気づきだと思いますが、実は感情すら人間は選択しています。
つまり全員が役者なのです！
ありたい自分とは、今の自分ではない
（あり続けたい自分ではなく）ありたい自分とは、あれてない自分なので、今の自分（素の自分）ではなく、未来の自分像です。
そのありたい自分に近づけるよう努力することで、手に入れようということが、「性格を演じよう！」というメッセージです。
改めて結論
私たちの脳にインプットされる様々な情報に対し、反応を選択する。
それが演じるということであり、誰しもが行っていることです。
素の自分から脱却し、ありたい自分を目指して歩んでいこう。
それが今回の結論です。
「性格とは演じるもの、積極的に演じていこうぜ！」