Phoenix-Aichi オンライン教室

2025年10月18日オンライン教室レポート:「諦める勇者」はなぜ伸びるか?「演じる力」と「日常の幸せ」が成長を加速させる

DATE: 2025年10月18日

霧のかかった森の中で二手に分かれる道―選択と「諦める勇気」を象徴する大自然の風景

1. Opening: 「古い信念」を捨て、「ありたい自分」を演じる

今日の教室は、前回の振り返りからスタート。「古い信念を捨て、ありたい自分を演じましょう」というテーマが改めて共有されました。成長とは、単に技術を学ぶことではなく、まず自分のマインドセットを変えることから始まります。

また、指導者の役割についても言及。「教えるな、気づかせよう」というのが指導者の仕事であり、その質は「成功報酬」によって担保されるべきだとコーチは語ります。

【中島コーチ】 (00:04:52)

いっぱい投資する人がリターンも大きいっていうねことですよね。そういう健全な世の中にしていった方がいいんじゃないですか。でもこれを健全と思わない人が多いですよね。「それって経済的な格差がレベル差が生むのはいかがなものか」というような論法で攻め込んでくるアホな人っていますよね。

【中島コーチ】 (00:06:12)

(前回の学び)信念はゴールではなく道具ですよ。…それから指導は教えるから問いを授けることにレベルアップしていきましょうと。成功の裏には演じる力があるんじゃないかという話…

高いリターンを得るためには、相応の投資(リスク)が必要。これはバドミントンの上達においても同じです。ノーリスク・ハイリターンを求めるのではなく、リスクを負ってでも成長を求める姿勢が重要です。

今日のKey takeaway

「演じる力」は成長の第一歩。 古い信念に固執せず、理想の自分、ありたい自分をまず「演じる」ことから行動変容は始まる。その行動がやがて思考を変え、本物の力となっていく。

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2. 今日の格言: 「諦める勇者」は挑戦を止めない

本日の格言は「諦める勇者」。一般的にネガティブに捉えられがちな「諦める」という行為。しかしコーチは、それこそが「挑戦」の源泉だと言います。

時間は有限です。あれもこれもと手を出すと、すべてが中途半端になり、レベルアップは望めません。何かを諦め、道を選ぶからこそ、そこにエネルギーを集中させ、挑戦できるのです。

【中島コーチ】 (00:07:53)

成果が出ないことに永遠と時間を費やすのは自分の可能性をドブに捨てるようなものです…だからこそ諦めるっていうこと。この道良くないぞ。この道俺続けててもダメだな・・・で、違う道を進むっていうね。

【中島コーチ】 (00:09:14)

この選手を諦めるっていうことにも挑戦したんですよね、今年。限られた私のエネルギーを残った皆さんに振り分けていくっていうことをやった。

フェニックスが今年初めて導入した「肩を叩く(伸びない選手に辞めることを推奨する)」という取り組みも、まさにこの「諦める勇気」の実践。中途半端にダラダラ続けるのが一番の悪。「3日坊主」を恐れず、思い切りやってみてダメなら次へ行く。その潔さが成長を加速させます。

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3. Deep Dive: なぜバドミントンが上手い人は運転も上手いのか?

話題は「バドミントンと自動車の運転」という意外な組み合わせへ。コーチは、バドミントンが上手い人は運転も上手い場合が多いと指摘します。その理由はなんでしょうか?

運転とバドミントンに共通する3つの能力

  1. 正確な身体コントロール: 「ハンドルを10度切る」と思った通りに実行できるか。これは「ラケットをこの角度で振る」という技術と直結しています。雑な人はどちらも雑です。
  2. ペースへの対応力: 速いテンポのラリーでミスが出る人は、オーバースピードで事故を起こす人と同じ。自分の限界ペースを把握し、コントロールする能力が問われます。
  3. 他者への予測能力: 「相手がここに打ってきそうだ」「パートナーがこう動く」と予測する能力。「あの車、こっちに入ってきそうだな」と予測して危険回避する能力。どちらも高度な対人スキルです。

【中島コーチ】 (00:19:23)

バドミントンが下手で運転がうまいっていうのもちょっと考えにくい…体を正確にコントロールできないわけじゃないですか。ってことはハンドルを右に切りましたね。右に切る量をコントロールできないってことですよ。うまいわけないじゃないですか。

【中島コーチ】 (00:24:45)

本当に世の中の半分以上の人運転ね、どこが危険かとか分かってないで運転してますからね。俺が見たらみんなのお父さんお母さんもみんなそうです。大体下手くソだから本当に。自覚してないけど。

コーチは「世の中の半分以上は運転が下手」と断言します。そして、最も厄介なのは「本人がそれに気づいていない」こと。これはバドミントンのプレーにも通じる、深い洞察です。

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4. Mystery: あなたの幸せは「日常」にあるか「非日常」にあるか?

なぜ伸びる人と伸びない人がいるのか?コーチはその分岐点の一つを「幸せをどこに感じているか」だと指摘します。

伸びない人は、幸せを「非日常」に求めがちです。「来週のコンサート」「今度の旅行」など、特別なイベントだけを楽しみにしていては、日々の地道な練習が「つまらないもの」になってしまいます。

一方で、伸びる人は「日常」の中に幸せを見出します。

【中島コーチ】 (00:28:58)

俺ってそう思ってて、今こうやってみんなと会話できたりとかね…走ってるだけでも幸せだしね。指導ね、バドミントンや、みんながね、バドミントン頑張ってるとこ見てるのも幸せだしね。一瞬一瞬がもう幸せなんですよね。

【中島コーチ】 (00:31:55)

(伸びる人は)ドロップ打ってるだけで幸せっていうね、もう毎週のように練習してるんだけど、またなんか違うっていうね、この感覚が違う。ああ、打てるっていうね。分かるから。だからそういう人って伸びると思うんですよ。

さらに、コーチは「見た目が真面目そうな人は伸びにくい」という逆説的な視点も提示。一見真面目そうに見える人ほど、内面は「頑固一徹」で、アドバイスを受け入れず、変化を拒む傾向があるからだ、と分析しました。

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5. Video Analysis: ミスへの意識と早すぎた「シャー!」

教室の後半は、バドミントンと他のスポーツとの「リスク」の違いについての議論から始まりました。サーキット走行やエクストリームスポーツは、1つのミスが死や大怪我に直結します。

それに比べ、バドミントンはミスをしても命もお金も失いません。この「リスクのなさ」が、安易なミスを繰り返し、ヘラヘラ笑ってごまかす「ゴミのようなレベルの人たち」(00:26:00)を生む土壌になっているのではないか、とコーチは厳しく指摘します。

【中島コーチ】 (00:17:56)

それに比べてバドミントンのミスってお金も取られないじゃん。命を取られないだけじゃなくて怪我もしないしも取られない。だからバカな奴らが、平気でミスして笑ってんでしょって。

【中島コーチ】 (00:44:14)

(鈴木選手の試合を見て)今ちょっと波選手のシャー!が早くない?今もうこれでシャーって言ってる。この時点で足止まってるもん。あれ返ってくんのみたいな感じ。鈴木選手のレシーブ、おそるべし。

その後の動画分析では、オールロング練習で無尽蔵のスタミナを持つテル選手がしんどそうにする珍しい場面(00:38:19)や、鈴木選手の試合での一幕が取り上げられました。会心の一撃が決まったと思い、相手が返す前に「シャー!」と叫んでしまう(そして足が止まる)場面。コーチは「シャーが早い」と笑いながらも、その返球に込めた手応えを評価しました。

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6. Takeaways: コーチング的5つの学び

今回の教室も、技術論を超えた深いマインドセットの学びが中心となりました。特に重要なポイントを5つに凝縮します。

1

「諦める勇者」たれ

成長とは「選択と集中」。時間は有限であり、成果の出ないことを潔く諦め、エネルギーを注ぐ先を選ぶ勇気が次の挑戦を生む。

2

「演じる力」が現実を変える

理想の自分、ありたい姿をまず「演じる」こと。その行動が思考を変え、やがてそれが本物のスキルやマインドセットになる。

3

成長は「日常」に宿る

非日常のイベントに刺激を求めるのではなく、日々の練習、一つのドロップショット、仲間との会話といった「日常」に幸せや気づきを見出せる人が伸びる。

4

ミスへの「意識」がレベルを分ける

バドミントンはミスをしても安全なスポーツ。だからこそ、運転や極限スポーツのような「1つのミスが命取り」という高い意識でプレーすることが上達の鍵。

5

「頑固さ」は成長のブレーキ

見た目の真面目さや「自分はこうだ」という頑固さは、変化を受け入れる素直さを阻害する最大の敵である。

【中島コーチ】 (00:31:55)

伸びない勢ってね、新しいことにばっか刺激を求めちゃうんだよね。何か楽しいことないかなっていう風にね、探してっちゃうから日々の積み重ねができなくなっちゃうよっていうことです。だから伸びないってことね。

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7. Action: 「日常」を鍛えるアウトプット習慣

学びは行動に移してこそ価値があります。「諦める勇気」と「日常への集中」を鍛えるための具体的なアクションリストです。

「日常」を鍛えるアウトプット習慣

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8. Closing: 今日の学びを明日の一歩へ

「諦める勇気」と「演じる力」。そして、幸せを「日常」に見出すマインドセット。これらはすべて、有限な時間とエネルギーをどこに集中させるか、という「選択」の問題です。

ミスをしても安全なバドミントンというスポーツだからこそ、あえて極限の集中力と「ミスをしない」という強い意識を持つ。そのギャップにこそ、爆発的な成長のヒントが隠されています。

今日の学びをインプットで終わらせず、ぜひ明日からの「日常」の練習で実践してみてください。

【中島コーチ】 (00:41:40)

(オールロング練習について)ちょっと今日は明日もね、やりましょう。明日テル&コージじゃん。2-1の全面オールロングもやろう。しんどそうじゃない ? 私ドSなので。

明日もまた、厳しいけれど成長につながる「日常」の練習が待っています。お疲れ様でした!

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