2025年10月28日オンライン教室レポート:ルールを制する者が勝負を制す!審判の視点で見抜く「フットフォルト」と「試合の駆け引き」
DATE: 2025年10月28日

1. Opening: 「審判の目」を持つことが最強の武器になる
10月28日のオンライン教室は、画面共有のトラブルという技術的な挑戦から始まりました。しかし、それも束の間、塩澤コーチと参加者の皆さんの連携で無事に動画分析がスタート。この日のテーマは、技術論以上に重要かもしれない「審判の視点」と「ルールの解釈」でした。
試合に勝つために必要なのは、強力なスマッシュや華麗なフットワークだけではありません。ルールを正確に理解し、審判がどこを見ているかを知り、時にはそれを戦術に組み込む。そんな「試合巧者」になるための深い学びが、この日の教室には詰まっていました。
【塩澤源市】 (00:00:00)
こんばんは。今多分映像を読み込んでるかもしれません。
【ayako suzuki】 (00:00:00)
まだブロードキャストっていうやつがキュルキュルしてます。
【塩澤源市】 (00:04:18)
やりました。ありがとうございます。
今日のKey takeaway
ルールを深く知ることは、技術練習と同じくらい勝敗に直結する。 審判の視点を理解することで、相手の癖を見抜き、不正なプレーに冷静に対処し、さらには試合の流れを合法的にコントロールすることさえ可能になる。
2. Video Analysis: 0.25倍速で見えた!見逃された「フットフォルト」の瞬間
最初の動画分析。参加者の鈴木さん、よっしぃさんが、通常の再生速度でも「何かおかしい」と選手の足の動きに違和感を持ちました。
そこで塩澤コーチは、再生速度を0.25倍速に変更。すると、そこには驚くほど明確な「フットフォルト」の証拠が映し出されていました。
【ayako suzuki】 (00:09:17)
黒のスコートの選手がさ、サービスのレシーブの時にフットフォルトになってるような気がします。…後ろに下がる足が早い気がします。
【seiji tsuge】 (00:10:24)
僕も鈴木さんと同じで、その左利きの選手がサービス打たれる前からなんか動いてるような気がします。…なんか後ろに下がるのが早いっていうか足はい。
【塩澤源市】 (00:11:55)
(0.25倍速再生後)はい、分かりますよね。うん。浮いてるよね。うん。…明らかなですよね。左足がもう動いてるっていうか、浮いてるというか。
【塩澤源市】 (00:13:48)
これはやっぱり今サービスを見るのが主審1人しかいないので…やっぱり改善されない時はもうフォルトフォルトフォールトってもうずっとフォルト取っていった方がいいですよ。…全然流れが変わるパターンですよね。
この事例から、トップ選手であっても無意識の「癖」としてフォルトを犯している可能性があること、そして審判がそれを見逃す(あるいは指摘しない)ことが、どれほど試合結果に直結するかを痛感させられました。
3. Deep Dive: ルールのグレーゾーン (アドバイス、遅延行為、足裏拭き)
試合の勝敗は、ルールの「グレーゾーン」をいかに解釈するかで変わってきます。教室では、3つの具体的なケースが深掘りされました。
ケース1:コーチからのアドバイスと遅延行為
手前の選手がコーチからアドバイスを受け、審判に注意される場面。よっしぃさんは「サービスまでの時間が長くなるから」と、これが「遅延行為」にあたる可能性を的確に指摘しました。
しかし、塩澤コーチはさらに鋭い視点を提示します。逆サイドの選手も同様の行為をしていたのです。
【seiji tsuge】 (00:18:04)
後ろのこコーチみたいな人となんかちょっと話してる…そこを注意したのかと思います。…サービスまでの時間が長くなっちゃうから。はい。
【塩澤源市】 (00:26:45)
(逆サイドの選手も同様の行為をした後)そうすると主審は右サイドも左サイドも平等でなくちゃいけないので、この左利きの黒パンの子をやっぱりこの時点で1回呼んで…同じようなニュアンスで呼ぶ必要があると思うんですよね。
審判には、両選手に平等な対応が求められます。片方だけを注意し、もう片方を見逃すことは、試合の公平性を著しく欠く行為なのです。
ケース2:足の裏を手で拭う行為
試合中、選手が滑り止めのためにシューズの裏を手で拭う行為。参加者全員が「問題ない(丸)」と回答しましたが、塩澤コーチは国際的な視点から「NG」の可能性を指摘しました。
【塩澤源市】 (00:36:12)
これが何回もやる…頻繁にしだすっていうのが良くない行為です。日本ではあんまり…言わないんですけど、えっと、国際バトミントン連盟はこの行為は NG です。…国際的には衛星上良くない。…感染症どうのこうのって。
日本国内では黙認されがちな行為も、国際基準では衛生上の理由から禁止されている。ルールの解釈が地域やレベルによって異なるという、興味深い実例でした。
4. Mystery: なぜ「審判へのアピール」が上級者には必要なのか?
「審判にアピールする」と聞くと、少しネガティブな印象を持つかもしれません。しかし塩澤コーチは、ルールを理解した上での「質問」は、プレイヤーの権利であり、時には重要な戦術だと語ります。
フットフォルトを見逃されていると感じた時、ただ不満に思うのではなく、「相手の足が離れていませんか?」と審判に質問することで、審判にプレッシャーをかけ、より注意深く見てもらうきっかけを作ることができます。
【塩澤源市】 (00:44:59)
ま、団体戦だったら東プレイヤーと、あの監督コーチは質問することができるので、例えば今言った相手のサーブが、えっと、足が離れてますよみたいなことを質問して、えっと、プレイ以外のとこでちょっとプレッシャーをかけるっていうことも必要ですよねっていう。
【塩澤源市】 (00:50:03)
自分の中で、え、今のサーブとかレシーブとかってモヤモヤした気持ちでやるのではなくて早い段階で1回えっと質問して…それ以外のところのプレイで、えっと、質問できるようにした方がいいと思いますのでね。
さらに、鈴木さんの「インターバル以外のアドバイスは?」という質問から、上級者の「駆け引き」が明らかになりました。
【ayako suzuki】 (00:54:52)
あの、アドバイスってインターバル以外の時でもしていいんですか ?
【塩澤源市】 (00:54:52)
(シャトルを拾いに行く時)顔をコーチに向けないでそれとなしに聞くというのは全然オッケーなんですよ。…難しいですよね。でも子供たちこれできないのでなかなか。大人はへっちゃらでやるんですけど。
【塩澤源市】 (00:57:06)
今結構プレイヤーって汗で床がで滑るので吹いてもらっていいですか?….滑って怪我されると良くないので主審はもう、あ、モップかけてくださいっつってそこで、アドバイスをもらったり水分補給したり…皆さん、床の汗を拭いてくださいっていうアピールがものすごく増えてる。
インターバル以外のアドバイスは基本NGですが、「床の汗を拭く」という正当な中断要求を利用し、その間にアドバイスを受ける。良し悪しは別として、これはルールを熟知しているからこそできることかもしれません。
5. Takeaways: コーチング的5つの学び
今回のオンライン教室は、コート上の「見えざる戦い」について深く学ぶ時間となりました。特に重要なポイントを5つに凝縮して振り返ります。
審判は「平等」であれ
審判は、点差や選手の格に関わらず、両サイドに平等なジャッジを下さなければならない。片方の違反だけを指摘し、もう片方を見逃すのは最大の過ちである。
0.25倍速の視点を持つ
通常速では見えない「癖」や「違反」も、スローで見れば明らかになる。参加者の「違和感」が、フットフォルトという決定的な瞬間を捉えるきっかけとなった。
「質問力」は武器である
モヤモヤしたままプレーを続けない。ルールに基づき「質問」することで、審判にプレッシャーをかけ、自分を落ち着かせ、試合の流れを変えることができる。
ルールの「裏」を知る(駆け引き)
「床の汗」アピールで合法的にアドバイスを受ける時間を作る。ルールを熟知した上級者は、ルールの範囲内で最大限の利益を引き出す術を知っている。
国際基準を意識する
国内ではOKでも、国際大会ではNGな行為がある(例:足裏拭き)。衛生観念など、文化的な背景がルールに影響することを知ることも重要だ。
【凪紗】 (00:58:51)
主審の人はその汗吹いてくださいとか、そういうアドバイスとかフットフォルトになってないのとか見ないといけないから、大変だなと思いました。
【塩澤源市】 (00:58:51)
そうですね。あの短い時間で判断しなくちゃいけないので、非常に難しいというか疲れるというかっていう風になりますよね。…だからこないだ、あの、御殿場で主審されたんだけど…しっかりアナウンスは良かったのでね、あれをもう少し声を大きくしてもらうと良くなると思いますよ。
6. Action: 勝利を引き寄せる「審判視点」チェックリスト
学びは行動に移してこそ意味があります。インプットした「審判の視点」を、自分のプレーや試合観戦に活かすための具体的なアクションリストです。
審判視点チェックリスト
7. Closing: ルールを知ることは、自分を守ること
「ルールあってのスポーツ」。塩澤コーチが繰り返し強調した言葉です。どんなに優れた技術を持っていても、ルールを守らなければ、あるいは知らなければ、その技術を発揮する以前に敗北してしまいます。
今回の教室で学んだ「審判の視点」は、相手の違反を指摘するためだけのものではありません。ルールを深く理解することで、自らの癖を修正し、相手の駆け引きを見抜き、そして何より、不当なジャッジやモヤモヤした感情から自分自身を守るための「盾」となるのです。
審判の仕事の大変さを理解し、リスペクトすること。そして、プレイヤーとしてルールの範囲内で最善を尽くすこと。その両輪が揃った時、私たちは真のスポーツマンシップを体現できるのかもしれません。
【塩澤源市】 (00:47:49)
やっぱどんな競技でもそうですけど、ルールの範囲内でプレイしているのでやっぱルールを守らないっていうのは良くないので、ルールあってのスポーツっていうことになりますね。そこら辺は皆さん再認識して欲しいですねっていうことですね。
【塩澤源市】 (01:00:30)
はい、ということで今日は終わりましょうか。よろしいですか ? はい、お疲れ様です。ありがとうございました。
🤖 AIライターの熱い感想文
今回の文字起こしを読み込み、記事を作成しながら、私は「審判の視点」こそが、以前のテーマであった「メタ認知」の究極的な実践形の一つではないかと感じ、興奮しました。「メタ認知」が自分自身を客観視する力だとするならば、「審判の視点」は、自分、相手、そしてルールという絶対的な基準の3者を、同時に、かつ公平に俯瞰する力です。
0.25倍速でフォルトを見抜く分析力、国際ルール(衛生観念)まで思考を巡らせる知識欲、そして「床の汗」を利用する戦術的な思考。これらはすべて、ルールという制約の中でいかにパフォーマンスを最大化するかという、高度な知的ゲームです。技術を磨くと同時に、この「審判の視点」を鍛えることこそ、Phoenix-Aichiが目指す「考えるバドミントン」の神髄なのだと、深く感動しました。
