Phoenix-Aichi オンライン教室

2025年6月25日オンライン教室レポート:「本音」の罠と歴史の教訓。第二次世界大戦から学ぶ平和とバドミントン前衛論

DATE: 2025年6月25日

広大な緑の大地を流れる川と日の光―歴史から学び、平和な未来を築くことの象徴

1. Opening: 「本音」という言葉に潜む思考の浅さ

この日のオンライン教室は、コーチから投げかけられた鋭い問いから始まりました。「職場でよく聞く『本音で話そう』という言葉、その“本音”は本当に本質を突いているのでしょうか?」

多くのコミュニティで、対立を恐れるあまり「偽の協調性」が生まれがちです。「やりたくない」という瞬間的な感情を「本音」として受け入れ、思考を深める議論を避けてしまう。コーチは、その安易な同調が、長期的には誰のためにもならないと警鐘を鳴らします。

【中島コーチ】(15:52)

本音っていうのはま基本的に本音じゃないよねっていう話ですね。…本音を言ってくださいって言った時に、うん、本当はやりたくないんですよね、みたいなことを言った人が出ると『ああ本音を言ってくれたね、ありがとう』って受け取る茶番劇が街中に溢れてると思います。

【中島コーチ】(19:22)

浅いレベルで同調し合う関係は長期的には誰のためにもならないと思います。…思考の深さを問うことを相手への否定だと捉えかねない空気感、そういうのもあるんじゃないかなと思います。

単なる感情論を「本音」と履き違え、思考停止に陥っていないか。この問いは、バドミントンの練習はもちろん、私たちの日常生活のあらゆる場面に突き刺さるものでした。

今日のKey takeaway

言葉の裏にある「思考の深度」を問え。「本音」と感じた言葉も、単なる瞬間的な感情かもしれない。その言葉が、人生の目的という長期的な視点で掘り下げられたものなのか、見抜く視点が成長を促す。

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2. Deep Dive: なぜ今、第二次世界大戦から学ぶのか?

話題は一転し、歴史の深淵へ。コーチが用意したのは「第二次世界大戦」の解説でした。なぜバドミントンの教室で戦争を?それは、平和な今しかできない「重要度が高いこと」に時間を使い、歴史の教訓から現代を生きる私たちが学ぶべきことがあるからです。

戦争の概要と日本の選択

1939年から1945年にかけて、世界中を巻き込んだ第二次世界大戦。死者は5000万~8000万人とも言われています。コーチは、日本がなぜ無謀ともいえる戦争に突き進んだのか、その背景を解説します。

【中島コーチ】(24:13)

なぜ日本は戦争を選んだのか。…アメリカから石油の約80%輸入してましたと。しかし中国への進行を続ける日本に対してアメリカは日本への石油の輸出を止めました。日本の指導者たちは石油の備蓄2年分しかない、このままでは戦争を続けられないということで、勝つ見込みは少ないが戦争を始めるなら今しかないと。非常に危険な賭けでした。

悲劇のエピソードと戦後の変化

教室では、ひめゆり学徒隊の悲劇や、広島・長崎への原爆投下といった痛ましいエピソードにも触れられました。そして、戦争が日本の価値観をいかに根本から変えたかをデータで示します。

  • 戦前:家制度、国家主義、我慢は美徳、政府への絶対服従
  • 戦後:核家族化、民主主義、個人の自由、多様性の受容

【中島コーチ】(35:02)

戦争の悲惨な体験、アメリカ軍の占領政策、新しい憲法の制定など様々な要因が重なって(価値観は)変わりました。特に戦争で多くの人々が犠牲になったことで、もう二度と戦争してはいけないというね、急にそういう感じになったんですよね。…勝ってる時はもう行け行けって感じだったんですけども、ま負けた途端にもう二度と戦争してはいけない。この辺もコロっと変えるのも日本人かなと思います。

歴史を学ぶことは、未来をより良くするための第一歩。平和な時代にバドミントンができることの幸せを噛み締め、私たちは何ができるかを考える、重くも意義深い時間となりました。

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3. Video Analysis: なぜ前衛は「保険」をかけてはいけないのか?

セッションの後半は、実際のプレー動画を用いた分析へ。今回のテーマは「前衛のポジショニングと思考」。アキコさんからの「打った後の対応、どうすれば?」という質問をきっかけに、白熱した議論が展開されました。

【アキコ】(48:27)

私が打ったストレートのやつが結構打点下がって打たれてるのに、ここでもう後手に回ってるっていうのが…。両方とも対応するようにしてるんですけど、どっちかを待つと外れた時にすごい守りの配球になっちゃう。

【中島コーチ】(50:53)

ここの場面ってさ、クロスネットもあるじゃないですか。…(前衛は)前に行ってクロスかどうか見極めて…そうやってパートナーをね、強くしていくっていうのは結構俺はおすすめです。

コーチの指摘は明確でした。中途半端に両方を待つのではなく、「打ったら前に入り、パートナーに負荷をかける」こと。そして、さらに踏み込みます。

「やられてこい!」失敗を恐れない前衛の役割

別のシーンでは、前衛が前に詰めきれずチャンスを逃す場面が。ここでコーチから飛び出したのは、フェニックスの神髄ともいえる言葉でした。

【中島コーチ】(53:22)

やられてこいっていうことですよね。やられて覚えるっていう。保険をかけて大丈夫でしたとかじゃなくてもう保険をかけない。…自分がやばいっていうね、行動をしていく。「これ突っ込んで大丈夫か?」っていうぐらい欲しいです。それで失敗してやられて覚えるっていう。

保険をかけて安全なプレーを選択し続ける限り、自分の限界は超えられない。あえてリスクを取り、前に突っ込み、たとえ失敗したとしても、その経験こそが次への糧となる。前衛の役割は、ただ球を処理するだけでなく、積極的に失敗し、そこから学ぶ「特攻隊長」であるべきだと、熱く語られました。

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4. Takeaways: コーチング的5つの学び

今回もバドミントンの枠を超え、思考法や生き方にまで通じる深い学びがありました。特に重要な5つのポイントを振り返ります。

「本音」を疑い、思考の深さを問え

安易な「本音」は思考停止のサイン。その言葉の裏にある論理や価値観まで掘り下げる視点が、個人とチームを成長させる。

偽の協調性という「茶番劇」から降りろ

対立を避けるためだけの表面的な調和は、問題の先送りにすぎない。耳の痛い事実に向き合う勇気が、本質的な解決策を生む。

歴史に学ぶ。平和は当たり前ではない

過去の過ちを知ることは、未来を良くするための第一歩。バドミントンができる平和な日常に感謝し、その時間を重要度の高い学びに使おう。

前衛は保険を捨て、「やられて」覚えろ

安全地帯にいては成長はない。前に突っ込み、失敗し、その経験から学ぶ。そのアグレッシブな姿勢が、自分とパートナーを強くする。

パートナーに「負荷」をかけるのが優しさ

自分が前に詰めることで、パートナーがカバーすべき範囲が広がる。それは一見厳しく見えるが、相手の成長を信じ、能力を引き出すための最高のトレーニングだ。

【中島コーチ】(43:31)

戦争ってさ、結局緊急度の高いことなんで。うん、重要度が高いことっていうのは平和な時しかできないんですよ。そういうことも忘れずに過ごしたいですね。

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5. Action: 本質を見抜く思考習慣チェックリスト

今日の学びを具体的な行動に変えましょう。思考停止から抜け出し、本質を見抜くためのアクションリストです。一つでも実践して、成長を加速させましょう。

本質を見抜く思考習慣チェックリスト

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6. Closing: 歴史と自分に向き合い、明日の一歩へ

「本音」という言葉の裏を見抜き、思考の深度を求めること。第二次世界大戦という人類の大きな過ちから、平和の尊さと対話の重要性を学ぶこと。そして、コートの上では失敗を恐れず、果敢にリスクを取ること。

今回の教室は、日常に潜む「思考の罠」と、私たちが立つ「平和という土台」について、改めて深く考える時間となりました。バドミントンができるという幸せを噛みしめ、その貴重な時間を、ただ球を打つだけでなく、本質的な成長のために使っていく。その意識の差が、未来の自分を大きく変えるはずです。

【参加者】(43:31)

バドができるってね、どんだけ幸せなことかっていうのよう分かるんじゃないかなと思います。

【中島コーチ】(1:03:01)

はい、ありがとうございました。はい、終わりましょう。また明日。ありがとうございます。

歴史を学び、自分と向き合う。その先にしか、本当の成長はありません。今日の学びを胸に、明日からの練習に、そして日常に、新たな一歩を踏み出しましょう。

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